若い女性に人気の酒屋

ショートショート・短編小説

あるところに若い女性に人気のある酒屋があった。

その酒屋でお酒を買った女性は次もそこで買いたくなってしまうそうである。

この酒屋の近所に住んでいる25歳のマミはなぜ人気があるのかを調べるためにその酒屋に行ってみた。

店のつくりはいたって普通である。女性が喜びそうな内装になっているわけでもない。

店内の商品を見渡してみても特に珍しいものは置いていない。

どこの酒屋でも売っているような有名な商品ばかりである。

もしかして店員にカッコイイ人が揃っているのでは?と思って顔を確認したが若い店員はみな普通の顔立ちである。

その後も店内を色々と見渡してみたが他の酒屋と差別化されたようなところは見当たらなかった。

たまたま近所に若い女性が多く住んでいるだけなのでは?そんなことを思い始めていた。

せっかく来たのでマミも缶ビールを買っていくことにした。

レジの上に缶ビールを置くと店員が真剣な顔でこう言った。

「大変申し訳ないのですが、20歳以上に見えない方には身分証明書の提示をお願いしているのですが…」

マミはなぜこの酒屋が若い女性に人気があるのか分かった。

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