ドイツのハイルブロン市にある公園で警察官が殺害されているのが発見されました。
現場から採取されたDNAから犯人は女性の可能性が高いということが分かりました。
その後に発生した複数の殺人事件現場からも同一人物のDNAが採取されました。
しかし警察のデータベースに登録されていないDNAだったために犯人を特定することはできませんでした。
事件が動いたのは学校に窃盗目的で侵入した少年が現場に残したジュースの缶からも同じDNAが出たときでした。
これによって警察の杜撰な捜査が明るみに出るのですが、なぜ連続する殺人事件で採取された女性のものとされるDNAが窃盗事件で少年が残した缶からも出たのでしょうか?
DNAの偶然の一致が起こりますか? いいえ
双子は関係しますか? いいえ
少年が残したジュースの缶に女性は触れましたか? いいえ
警察内に犯人がいますか? いいえ
データベースにエラーが生じていますか? いいえ
コンピュータや機器の故障は関係しますか? いいえ
DNAは犯人のものでしたか? いいえ
このDNAの持ち主は無罪ですか? はい
犯人とDNAの持ち主に面識はありますか? いいえ
鑑識の人間のDNAが付着していますか? いいえ
一連の殺人事件の犯人は全員が別人でした。
ではなぜ同一人物のDNAが採取されたのでしょうか?
それは鑑識が採取のために使用した綿棒に最初から女性のDNAが付着していたからです。
では一体誰のDNAなのでしょうか?
それは綿棒を製造する会社で梱包をしていた女性のものでした。
素手で綿棒をパッケージに入れていたのでDNAが付着してしまったのです。
これは1993年から2008年にかけてドイツやフランスで実際に起こった事件です。
問題のタイトルの「ハイルブロンの怪人」とはこの正体不明の人物につけられたあだ名です。