【注意】
今回の問題はオリジナルの「ウミガメのスープ問題」を知っていないと解けない内容となっています。
水平思考問題の目次ページの下部にありますので知らない方は先にそちらを一読ください。
【問題】
<あるレストランオーナーの話>
あの船員さんも気の毒でしたね。
実は彼が食事をしたレストランはうちのライバル店なんですよ。
あそこのウミガメのスープは絶品ですからね。私もこっそり食べに行ってるんですよ。
それにしても彼がもしウチのレストランに来ていればショックを受けて自殺することなんてなかったはずですよ。
なんせウチは彼が無人島で食べたのと同じものを出していますからね。一番人気の看板商品です。
実は彼に無人島で「ウミガメのスープ」を食べさせたコックを雇っているのですよ。レシピを知っているのは彼だけですからね。
見かけによらず残虐な男ですよ。
無人島から帰還したあともあんなものを作り続けているのですから。
よほど味の虜になったのでしょう。
うちのお客様もリピーターが多いのですよ。
私は気持ち悪くて食べる気もしませんがね。
あ、お客様に呼ばれたのでちょっと失礼しますよ。
「はい!お客様!なんでしょう?
これはウミガメのスープか?ですって?
ええ、もちろん正真正銘のウミガメのスープでございますよ」
……翌日
この話をしてくれたレストランオーナーは新聞をみてゾッとしました。
状況を説明してください。
幽霊は出てきますか? いいえ
新聞には知っている人が出ていましたか? はい
実は同一人物というトリックはありますか? いいえ
お客様は自殺しましたか? はい
ライバル店は怪しいですか? はい
【真実は以下の通り】
ライバル店の客が無人島で食べたものはウミガメ
ライバル店で出していたのは人間
問題文のオーナーの店で出していたのはウミガメ
問題文のオーナーの店の客が無人島で食べたのは人間
【再びオーナーの語り】
新聞を見てぞっとしましたよ。
うちのレストランでウミガメのスープを食べたお客様が自殺していたんですからね。
あのお客様もどこかの無人島に漂着してウミガメのスープを食べたらしいんですよ。ウチのコック以外にもあんなものを作る人間がいたんですね。
それで無事に帰還してから実はそれが人間のアレだったんじゃないかと不安になって食べに来たんです。
ならば自殺する必要はないと思いますよね?
だってウチは人間のあれを使ってるわけですから同じ味のはずです。
でも味が違ったということです。
つまりどいうことか?
ウチの店で出してるのは本物のウミガメのスープだったんですよ。私も全く勘違いしていましたけどね。
ウチのコックが無人島で出したのも本物のウミガメの肉が入ったスープだったのです。
そしてライバル店で出しているのが人間のあれで作ったスープだったのです。
だから最初にライバル店で食事をした船員さんは自殺なんかする必要なかったんですよ。
あれ?
ということは私がライバル店でときどき食べていたウミガメのスープって……