その怖い話を聞いたとき、何もかもが同じだったので、僕は恐ろしくなって走り出しました。しかし、捕まってしまいました。
- 怖い話の内容が自分の体験したことと同じだったという意味ですか? はい
- 非現実的な要素はありますか? いいえ
- 誰に捕まったかは重要ですか? はい
- 事件は関係しますか? はい
- 僕は事件の加害者ですか? はい
友人から次のような怖い話を聞きました。
ある森で、お婆さんがナイフを拾いました。そのナイフは、どこかの伝統民族の工芸品のようでした。
そこに刻まれた、美しいライオンの彫刻が気に入ったお婆さんは、それを御守にしようと家に持ち帰りました。しかし、その日からその家には、災いがもたらされるようになりました。
怖くなったお婆さんは、そのナイフを近所の「刃物の神様を祭る神社」と呼ばれるところの裏山に捨てました。それから何も起こらなくなりました。
この話を聞いた僕は、大急ぎでその神社へと走り出しました。なぜなら、そのナイフの特徴は僕が殺人に使って、森に捨てたものと全く同じものだったからです。
まさか拾われるなんて思ってもいませんでした。もし、そこに指紋でも残っていたら、僕は捕まってしまいます。
神社の裏山に着いて必死で探していると、突然うしろから声を掛けられました。
「お待ちしていましたよ!」
振り返ると、そこには鋭い眼光の男たちが数人、立っていました。そしてこう言ったのです。
「警察署までご同行願います」
怖い話なんて最初から無かったのです。警察が僕をおびき寄せるために広めた、単なるデマだったのです。こうして僕は捕まりました。